合同企画 第1段 教育を考える

 

くるめ革新懇・青年革新懇合同企画


教育を考える

2018.4.30 市役所305会議室




・教育問題は、政治経済社会問題すべてに関わる。

まずは、マイケル・ムーア監督DVD「世界侵略のススメ」―他国に侵略して優れた政策を略奪・米国に持ち込む―を鑑賞した後、6人程の4グループに分かれた意見交換と全体討議を行った。参加者は20代から80代。

世界侵略のススメでは、フィンランド(短い授業時間・宿題ほぼなしで学力世界一)とスロベニア(学生の抗議活動・政権交代で実現した大学授業料無償化の実態)をとりあげた。


①子どもの生活について

・子どもの遊びや遊びの空間の室内化による問題

安全な外遊び空間の消失の一方で、屋内ゲーム遊びの中毒性などが子供の生活・仕事であるあそびを変質してきた。そして子供は失業中だ。

・地域社会とその変化との関連も大きな課題だ。自然環境と触れる、親の生活を実感した稲の苗床作りや果樹の摘果作業、地域の集まりやお祭りなど大人と子供の協働作業をとおした浮羽での体験談は、地域社会・コミュニティの教育力について留意していく必要性を指摘している。


②教育を受ける主体について

・新教育カリキュラムによる抑え付け教育・つながりのないバラバラになった生徒たちは、どうして良いかわからない、何をして良いか考えられない、問題が起きると自己責任に転換・すり替えられる。主体的に生きてゆくことを阻まれ、抑圧と競争の日々で子供が過労死する状況に追い込まれている。

・問題意識を持てない・何かやると自己責任に転嫁される状況の中で、内申書に関わるボランティア活動も危険だ。

・こうした現状に対して、学校では知識の詰め込みではなく、まずは考えさせて欲しい。生活に即した話を政治とのつながりも持たせて。主体性を育む教育を。

・新学校教育法の狙う、物言わぬ個人を生み出していく教育に対して、(若者の発言:)出来ることのひとつは、重要な社会問題について、多様な人々を相手に、街角での「話し合い・対話による意思伝達・署名活動」の意義が述べられた。


③教育論

・フィンランドの幸せのための学習の結果が高学力につながっているのに対して、我が国では、大学入試を教育目標にしてるような「制度疲労」に陥ってないか。

・多額の借金を負って大学を卒業する日本に比して、スロベニアの大学無償は高学歴社会化での豊かな社会創造に繋がっていくのだろう。

・教育のベースは、生活の充実をもたらす「考える力」を養うことにある。こうしたことへ気づき、生活と政治とのつながりなどをもっと訴えていくこと。交流の意義は大きい。




国別大学奨学の内訳


④教師の立場

・失われし高校時代・青春時代となった学校教育の体験を起点に

・競争・管理の学校教育から、いじめ・不登校という子どもの声がする。

・教育現場の外野席・教育委員会が教育を論じるという本質的な問題の所在。

・教育を担う教師がバラバラな中での多様な管理制度、いじめ隠し、勤務評定・給与反映

・義務教育現場の学校の教師不足、ハローワークに教師募集が常時あり。

・とにかく多忙。例えば、週24コマ担当+学年主任+教師探し。

2016年度の公立小中学校の教員の勤務実態調査によると、中学校教師のじつに、6割が過労死ラインを超えている。


⑤教育行政

・教育予算や授業料

・ゆとり教育の世代と基礎知識

・新教育指導要領による、英語・道徳教育の導入

・少人数学級の実現を。うきは市では、1.2年生30人学級の計画もあるようだ。


⑥小中学校の統廃合問題

・文科省が、統廃合を推奨してる。主要な根拠は、少人数では、多様な個性の集まり・多様性のある集団構成にならないからとしてる。

・筑後市では6校を1校にする計画。久留米市では?自治体財政問題を理由にした公共施設の統廃合計画がどんどん実施されていく。既に久留米の「共同ホール」「サンライフ久留米」の廃棄を決めている。


・この企画への期待―「若い世代の発言の場を・世代間のつながりを・問題を共有し、情報交換のネットワークを」

(文責:K生)

 
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